晩餐のための正装は儀式

古来より、共に協力し調達した食材、共に耕し収穫した食材を分け与えながら、「食べる=生きる」行為を繰り返してきました。

時代と共に変化が生まれ、人の考え方も様々に移ろいます。

食文化には大変多くの約束事がありますが、西洋のテーブルマナーには「食事を楽しむ」「会話を楽しむ」「お酒を楽しむ」が欠かせません。

また、朝・昼・夜の食事を前にして「身なりを整え、服装をじっくりと選ぶ」ことが上流階級の楽しみでもありました。

そもそも、上流階級の人達は「洋服選び」と「食事&会話(長い時間をかけて食べる)」ことで1日が過ぎてしまうのでは・・・

特に、夜の晩餐会には「晩餐会のための服装=正装」することが、自分達が「高級な衣服」や「晩餐会にふさわしい宝石類」を持っていることを見せつける手段でした。

「その服どこで作ったの?」

「今夜のために○○から取り寄せたんだよ」

華やかな身なりには華やかな会話が・・・・・(注)妄想です

外出のたびに毎回身なりを整え、食事のたびに身なりを整え、常に周囲との調和と威厳を気にしていた心がうかがえます。

確かにTPOに合わせて1日に身なりを何度か変えることはありますが、便利でありながらも忙しい現代には

『食事を楽しむ』『会話を楽しむ』『お酒を楽しむ』といった『〇〇〇を楽しむ』努力よりも、『楽しい食事』『楽しい会話』『楽しいお酒』である心を共鳴できることが大事ですね。